8月23日(日)、奈良ロイヤルホテルにて、第5回目の経営勉強会が開催されました。
冒頭、田中会頭より挨拶がありました。昨年、伊藤忠商事は創業150周年を迎えました。なぜ伊藤忠が発展し続けられたかであります。近江商人の経営哲学「三方よし」の精神を150年実践してきたからであり、またそれと同時に、会社を取り巻く環境が時代とともに変化していく中で、変化を先取りし、変化をチャンスと捉える社風を築いてきたからだと考えています。伊藤忠兵衛は、出身地である近江の商人の経営哲学「三方よし」の精神を事業の基盤としていました。「三方よし」は、「売り手よし」「買い手よし」に加えて、幕藩時代に、近江商人がその出先で地域の経済に貢献し、「世間よし」として経済活動が許されたことに起こりがあり、「企業はマルチステークホルダーとの間でバランスの取れたビジネスを行うべきである」とする現代CSR(企業の社会的責任)の源流ともいえるものです。初代伊藤忠兵衛の座右の銘に「利真於勤(りはつとむるにおいてしんなり)」 とは、商人の手にする利益は、権力と結託したり、買占めや売り惜しみをしたりせず、物資の需給を調整して世の中に貢献するという、商人の本来の勤めを果たし結果として手にするものでなければならない。そうした利益こそ真の利益であるという意味です。また、「商売は菩薩の業、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの」にも、その信仰心(精神)が現れています。創業以来、伊藤忠は時代とともに、二度の世界大戦や激しい景気変動等の厳しい時代の嵐に翻弄されながらも、一貫して、たくましく成長してきました。繊維のトレーディング中心の商社として出発した伊藤忠商事は、時代の要請により変化してきた商社の役割とともに、取扱商品の構成や事業領域も大きく変えながら、川上から川下まで、原料から小売までとその影響範囲を拡大しつつ、総合商社、そして国際総合企業へとその体質を転換しながら発展してきました。その歴史が150年続いてきたのは、「三方よし」の精神がしっかりと継承されてきたからであり、同時に、時代とともに変化する社会の期待に応え、社会から必要とされ続けているからだと確信しています。
葛原敏雄教化部長先生より、引き続きご講話を頂きました。最初に、経営の大元についてお話下さいました。それは、経営者に志があるかないか、それが大切である。自分の足元を見つめ直すこと、内在の神性・仏性に気づいて、それを実生活・経営に活かすこと、日本人として家庭人として企業人として今なすべきことをしっかりやっていくことが求められている。この経営勉強会で学んだことを、生きた力とし、実行して結果を出すこと、これが信仰者の姿勢ですと言われました。
葛原先生は、普及誌の中から、宮田金哉さんの実践を取り上げて、紹介して下さいました。宮田さんは、日生KKの社長で、無借金経営を貫いて、年額20億円に成長させた経営者です。その繁栄の秘密は、先代から受け継いだ生長の家の「すべてのものに感謝せよ」の教えを社員とともに学んだことでした。社是は「多くの人のお役に立ちましょう」「職場を明るくし、多くの人と仲良くなりましょう」「一人ひとりが責任を持ちましょう」です。業務の主体であった清掃作業は重労働で、辞めていく社員が多く、舞い込んでくる仕事に対応できず困ったとき、先代社長に勧められて生長の家本部道場の「能力開発セミナー」で社員に研修をしてもらい、仕事への意欲を培っていくようにされました。それで社員の仕事ぶりは良くなったそうです。この研修で「無我献身の真心の大切さ」「感謝の大切さ」を学んで、社員に「責任者の自覚」が生まれました。宮田さんの会社では、入社試験の面接で「わが社の経営理念は生長の家」と伝えてありますから、社員から研修には抵抗はありませんでした。お客様からは、「お宅の社員が清掃した所は一味違っている。不思議な輝きある」と褒められているのは、宮田さんによると、「それは社員の心がピカピカに輝いているからだ」ということです。利益の多くを社員に還元しています。(賞与は年に3回)宮田さんは「すばらしい従業員への感謝の気持ち」と言われます。葛原先生は、「社員は家族、人材は会社の宝」を経営理念にして具体化している企業では、命をかけて働く従業員がいて仕事に魂が入っているから繁栄するのですと言われました。また、「問題が出てくるのは、ステップ・アップする機会です」とも言われました。宮田さんはその機会を生長の家で社員研修を受けてもらうことにより解決しました。
次に、生長の家相愛会の高知地区連合会長をしておられる吉松健吉さんの実践を紹介されました。
吉松さんは、「先祖に感謝」「父母に感謝」「妻に感謝」「子どもに感謝」の「四つの感謝」を掲げて教えの伝道に励んでおられます。吉松さんは31歳の時、高知の教化部で練成会を受け、「私は親孝行したとは思っていたが、感謝していなかった。心の底からの感動とともに、感謝ということの大切さを教えられました」と言われます。そして、吉松さんは、奥様にも自然と感謝できるようになりました。四つの感謝に満たされる時、吉松さんは「私たちを生かして下さっている神様の無限の力が、家庭のなかにも豊かに流れ入ってくるんです」と言われます。葛原先生は、「お前がいてくれてありがとう!と言いますと、子どもたちも自然に感化され、それが家庭の調和につながるのです」「信仰はまず身内の中で感謝と誠をあらわすことが大切です」と教えて下さいました。
最後に、重症のうつ病を克服された経験から、「プラス思考の習慣づけ」こそが、人生を好転させる鍵です」と教えておられる阿奈靖雄さんを紹介されました。阿奈さんは「うつ病を克服したあと、私が口癖にしているのは、『だいじょうぶ! 絶対うまくいく!』という言葉です」と言われます。阿奈さんは、この言葉を「一日に百回唱えます。早口で言わないで、ゆっくりと噛んで含めて自分に言い聞かせるようにします。自分で『だいじょうぶ!』と言ったあと、『そのとおり!』と声に出してうなずく。」「絶対うまくいく!」と言ったあと、「そのとおり!」と確信する、そうして一日百回を習慣化すると、それが「プラス思考の性格」になると言われます。吉松さんは重症のうつ病を患ったことで悟ったのは「生かされていることへの感謝」です、患ったことで「人の心の痛みもわかるようになりました。そして、「たとえ小さなことでも、具体的なことを習慣化することで、幸せと繁栄へといたる近道」になることを学びました。
葛原先生は、「プラスの思いはプラスを生みます」「プラス思考の人は、プラス思考の人を引き寄せます。そして繁栄します。それは『類は類を呼ぶ』の法則なのです」「大丈夫と言われますと、子どもは安心します」「私が個人指導する時は、次の二点を踏まえます。一つは『ありがとう』という言葉を常に言うこと。一日一万回を目指す。もう一つは、家族に感謝すること。そうすると心が清らかになります」と言われました。 大事なことは、葛原先生が深切にお教え下さったことを私たちが日常生活で活かすことだと再確認した次第です。