11月1日、猿沢荘におきまして、経営勉強会が開かれ、30名が参加しました。
冒頭、田中久雄会頭から、次のような挨拶がありました。
パナソニック社は1918年の創業以来、「本業を通じた社会への貢献」を不変の経営理念として全ての事業活動の基本として参りました。そこにはパナソニックのCSR( corporate
social responsibility 企業の社会的責任 )経営そのものである「企業は社会の公器」という考え方があります。 創業者・松下幸之助氏は、「企業の社会的責任」について、次のように言われています。「個人企業でも株式会社でも、一面自分の意志で始めた自分のものであるという見方もできますが、より高い見地に立って考えれば、社会生活を維持し、文化を向上させるために存在している、いわゆる社会の公器だということになります。」 松下幸之助氏は、企業活動に必要な人・金・土地・物、すべては本来、公のもの、つまり企業が社会から預かっているものであり、よって企業自体も社会のもの、つまり公器であると考えました。社会の公器である企業は、その活動を通じていろいろな形で社会に貢献し、社会生活を向上させていくところに「企業の社会的責任」がある、と考えました。
この松下幸之助氏の考え方は今日益々重要になっているのではないでしょうか。
引き続き、教化部長の葛原敏雄先生から、ご講話がありました。
「企業が社会の公器」というのは、「公私にわたって」という言葉がありますように、私人の生き方が、そのまま公人として在りようになるように、私企業の在りようがそのままパブリックなものに、社会の公器になる、そういう理想の企業を松下さんは目指されたのです。この松下さんの志が、社会的に共感され、結果として繁栄されたわけです。あの松下さんの「二股ソケット」の創造がそれを象徴しています。本来、自分と他はない、自他一体なのです。そこから、企業は社会の公器であるべきだという考え方が出てくるのです。人間の意識は、潜在意識において民族・人類・神と繋がっているのです。だから、人類は本来、自他一体なのです。
葛原先生は、谷口雅春先生の『新版・栄える生活365章』をテキストにして、「内からの催しに素直に従う」と、「あなたの深き願いは必ず成就する」というお話をして下さいました。それは「あなたの魂の底の底は、神の意識につながっており、既に『神の意識の世界』に成就せるものが、内部から押し出してきて、それがあなたの“夢”となり“願い”となってあらわれて来ているのだからである」と記されている通りなのです。ですから、私たちは、(1)求めた場合、神から差し出された贈物を、みずからの手を差し出して「受け取る」こと、(2)あなたの心にひらめいてくる“内なる催し”を素直に勇敢に速やかに行動することが必要だということです。だからといって、「神がやってくれるから自分はどんな努力もしなくてもよい」というような怠け心でなにもしなければ、折角の希望も実現しないのです。また、あせって、「まだ来ない、まだ来ない」と反対のことを思うと「まだ来ない状態」に止めてしまって、実現をさまたげるから、「必ず成る」の信念を持続しなければならない、と谷口雅春先生はお教え下さっておられます。「神の創造し給うたこの世界には、真に悲観すべき何事も存在しない」という真理を深く心に刻むべきなのです。
以上を前置きにして、葛原先生は『光の泉』から細井香さんの「障害者の自立支援のため農園づくりにかける」という体験を紹介されました。細井さんは、貧しい農家に生まれ、奨学金で高校に入学され、「卒業したら、必ず社会にお返しをしよう」と決意されたそうです。それが細井さんの社会貢献の原点となりました。細井さんは、農業から塗装業、レストラン経営へと転身しながら、その一方でボランティア精神を培い、障害者支援の夢を見出された人でした。
細井さんは、板前になりたいという夢があり、レストランを開きました。その従業員の中に擁護学校の卒業生がいました。障害者の働ける場所は限られており、多くを雇うことはできない。細井さんは「何とか、もっと多くの障害者が働ける場を提供できないだろうか」と思いました。葛原先生は、この願いは、神さまの願いであり、神さまが「汝、これを為せ!」と促されたのです、とコメントされました。細井さんは「農作業だったら障害を持った人たちでも出来るかもしれない」と思い立ち、何人かの知り合いに相談しました。すると、高校時代の同級生が1600坪もの土地を無料で提供してくれることになり、障害者支援農場「ファームかがわ」を設立しました。ところが、農地にバイパスが通ることになり、土地を返還することになってしまいます。この頃、細井さんは、偶然生長の家の機関紙を知りました。それがきっかけで、生長の家栄える会の講演会に参加しようと直感し、その会で「ハローディ」(スーパーマーケット)の加治社長のお話を聞きまして、感銘をうけ、栄える会に入会しました。そこで、生長の家の無限供給の教えを学びました。「人間は神の子であり、感謝の念を深めて報恩のまことを尽くせば、必要なものは必要な時に必要なだけ神が与え給う」のだから、「この子たちが働ける新しい土地を見つけてください」と、細井さんは神に祈り続けました。すると、香川教区栄える会の会頭の野津さんのご紹介で、農地を安く購入できました。不思議なことに、その土地の広さが何と同じ1600坪だったのです。
新しい農地で、野菜づくりが再開されましたが、思ったように収穫量が上がらず、給料が払えないという悩みが生じました。その時、栄える会を通じて知り合った岐阜県の後藤孵卵場から「指導するから、その土地でヒヨコを育てなさい」と勧められました。ヒヨコを育てて卵を産むのに何ヶ月もかかるのでは給料が払えない。困っていたところ、岡山県の養鶏場に500羽の鶏がいるとわかり、すぐに購入し、産卵がわずか1週間で実現しました。細井さんは、障害者が一緒に暮らせる「グループホーム」を作るという夢がありますが、「私には神がついていますから必ず実現する」と信じています。
葛原先生は、細井さんの体験に見られるように、内からの催しには素直に従い、神からの贈り物をありがたく受け取りなさい。また、良くなるしかないという善一元の考え方が大事ですとお話下さいました。一時、困ったこと、悩ましいことが起こっても、それは「好転反応」なのだから、道に沿った行いを続けなさい。そうすれば、きっと良くなります。「夜明け前」の暗さを乗り越えたところに、光り輝く朝が来るのです、とお教え下さいました。
そのあと、石原加受子さんの「願いが叶う人になる」(『光の泉』所収)をご紹介下さいました。「願望達成」を強く願っているつもりで、実は「なかなか達成できない」という不安や焦りがあったり、「そうなったらいいけどなぁ」といった微妙なマイナス感情がまじると、願いが叶わない。そこで「確実に成功するところから行動する」、今できることに「プラス感覚、プラス感情」を実感しながら熱中するなら、願望は必ず達成します。
更に伊藤邦典さんの「与える心に目覚め、事業が軌道に乗る」(『光の泉』所収)をご紹介下さいました。伊藤さんは「事業が軌道に乗らなかったのは、自分の利益だけを追い求めていたからだ」と気付いて、「与えよ、さらば与えられん」の繁栄の法則を実感し、実践して事業に成功され、秋田教区新教化部会館に多額の献資もして貢献されました。
最後に、葛原先生は、明治維新の志士たちに見習い、高い志を抱いて、「知恩、報恩、謝恩」に邁進しましょうと結ばれました。葛原先生、ありがとうございます。 (文責・汲田克夫)