12月6日、猿沢荘において、経営勉強会が開かれ、教化部長
葛原敏雄先生のご講話を拝聴いたしました。参加者は、32名でした。
冒頭、田中久雄会頭の挨拶がありました。会頭は、京セラの経営について、次のように語られました。京セラは、今年4月、創立50周年を迎え、現在多岐にわたった事業を展開しております。「敬天愛人」を社是とし、公明正大、謙虚を旨とし、世界・社会・自然との共生を目指した経営を行っております。頼りになるのは、技術と信頼、人間として当然持つべき倫理観をもって、社会貢献の活動をし、世のために役立つ企業を理想にして経営を行って繁栄しております。
引き続き、葛原先生からのご講話がありました。葛原先生ははじめに、繁栄の法則に基づき、その法則を活用すれば、必ず繁栄します。一般の経営学に欠落している部分は、私たちの生まれた原点である先祖の供養です。いま世の中は、ホンモノを求めています。「人間神の子、無限力」、本来の力を発揮したら、不可能なものは何もない、というのが生長の家の考え方です。そこで、大事なことは、心をどのように整え、どのように行動するかです。生長の家の示す真理を経営で実践したらどうなるか、次のような方々の成功がそれを示しています。
『光の泉』(2007年9月号)に掲載されている川端道男さん(有限会社カワヨシ・代表取締役)は、少年時代、気弱で人前に出ると何も話せませんでしたが、生長の家の練成会に参加し、一転して人前が大好きになりました。練成会で、参加者全員で「ありがとうございます。」と感謝の言葉を唱えながら雪下ろし作業をしたところ、外に向かって声を出すのはこんなに気持ちのいいものかと、嬉しさとともに、目の前がすべて光り輝いて見え、自分は素晴らしい「神の子」だと実感できたのです。そして、自分から演壇に立ち、大声で「青年会をやります。」と決意表明したのです。それから、家業に就き、仕事と青年会に打ち込み、人前で話すのが好きになり、どんな活動でも率先垂範して、皆から信頼され愛されるようになったのです。やがて、川端さんは、仕事に専念し、業務拡大を目指し、一級土木施工管理技師と二級建築士の資格を取得、住宅の基礎工事に甘んじ、経理と子育てを妻に任せ、家では毎日酒を飲み、家族を怒鳴り散らしていました。50代後半となって体力の衰えも感じ、折角回ってきた仕事も断ることも増えてきました。還暦まじかになり経営不振で自社廃業の危機に直面しましたが、自己限定のカラを破って経営を立て直しましたのも、生長の家の信仰でした。
もう生長の家に頼るしかなく、川端さんは、石川県教化部に出向き、松田正道教化部長の指導で、毎朝、夫婦で神想観を実修しました。それから生長の家総本山の団体参拝練成会に参加し、菅原孝文総務から「あなたの笑顔は実に素晴らしい。会社は必ず立ち直ります。」と激励され、あと相愛会長を引き受けて、自宅で誌友会を開くようになりました。仕事でもチラシを奥様と次女が作って配り、注文があると除雪でもドブ掃除でも厭わずやりました。すると不思議なもので、新規の注文も入ってくる。そうして、廃業の危機を脱し、銀行にお礼に訪ねると「奥さん、神様っていますよね。」と言われました。川端さんはこの話を聞いて「私が頑なに思っていたのは、神様のことを忘れていたからです。その気になればドブ掃除でもなんでもやれます。家内と子供たちへの感謝も忘れていて、本当に申し訳なかった。これからも家内と心を一つにして信仰を深め、感謝の毎日を過ごします。」と心を新たにしました。
葛原先生は、こうコメントされました。川端さんの人生を通して、人は変わることが出来る、ということを学びます。自分は変わらないと思い込んでいるから変わらないのです。過去にとらわれず、過去は過去、過去を過去たらしめることです。艱難は突破口、次のステップに歩むために与えられているのです。人は真剣に本気になったときに、本当の答えが頂けるのです。「献身のない不真剣さでは神縁が結ばれないのです。」(『生命の実相』第1巻、159頁)感謝すれば、感謝することに出合います。清掃は徳を積むことです。世のため人のためになることを、自分の都合を忘れてやっていると自然に徳を積み、富が与えられます。捧げ切ったときに無限力が出てきます。
次に、福島吉彦さんの「亡父との和解で取り戻した家庭調和と事業の繁栄」について、ご紹介下さいました。福島さんは、大学卒業後、半導体関係の会社に就職し、幅広い業務経験を積みました。平成15年にISO関連のコンサルタントとして独立しましたが、環境関係のボランティア活動に熱中するあまり、仕事も家庭も顧みない生活になり、多額の借金を抱えて離婚寸前まで追い込まれました。そんなとき義兄からの誘いで栄える会の繁栄講演会に参加しました。そこで、先祖供養の大切さ、ご先祖に徹底的に感謝することを教えられました。さらに「あなたは亡父と和解していませんね。今日から『和解の祈り』を始めてごらんなさい。」とアドバイスされ、毎朝実行し、車を運転している時にも、父の名を呼んで祈りつづけました。仏壇に向かって話しかけていると、本当に父と話しているような気持ちになり、感謝の気持ちが霊界の父に確かに届いていると感じられるようになりました。
すると不思議なことに、ISO関連のコンサルティングで短期間に4社の新規顧客が獲得出来ました。これを機に、事業が好転し、妻との不和も解消しました。福島さんは「不思議ですね。生長の家の教えに振り向くと、手を差し伸べて助けてくれる人が必ず現れるんですね。」と述懐しております。
葛原先生は、繁栄のもとは、先祖、親、国への感謝ですと言われました。
次に、佐藤一道さん(メンタルトレーナー)の「人生脚本はいつでも自分で書き直せる」というお話を紹介して下さいました。佐藤さんは、「小銭ずし」というフランチャイズ店を昭和51年に立ち上げ、三年半で853店舗、年商300億円の企業になりました。ところが、昭和59年に、会社の印鑑を預けていた役員に悪用され全財産を失ってしまいます。そんな地獄の底にあった時に、勧められてメンタルトレーニングに参加し、そこで学んだことは、辛い体験や悲しい体験があったとしても「過去は過去である。すでに起きてしまったことは変えることはできない、それはもう終わったこと。それは、それでいい。」と、ありのままを受け入れ承認するということでした。それによって、終了していても完了できていなかった思いを、「それは完了したんだ。」と自分に宣言するとき、人は初めて新しいスタートが切れると佐藤さんは体験を語っています。
佐藤さんは、人生脚本の素になるのは親のメッセージだと言われます。その一つが「〜するな」という否定的なメッセージ、「〜しなさい」という命令的なメッセージです。自分の人生脚本に書かれていたのは「何事にも弱音を吐かず、がんばらなくては。」というものでした。その「ねばならぬ」から解放されて、自分がとても楽になりました。
佐藤さんはこう言われます。「私たちの真の価値は、自分自身であることです。あなたはあなた自身でいいんです。『ねばならぬ』と、自分に対して鞭をふるうのではなく、ありのままの自分を許可し、承認するとき、『ねばならぬ』は、本当の意味での『こうありたい』に変わります。『やらされている』は、自分から進んで『やりたい』に変わります。」「人生というドラマの主役を生きたいなら、『自分が源泉』というあり方をとることが必要です。『自分が源泉』とは、すべての結果は自分がつくりだしているという立場に立つということです。」「『自分が源泉』というあり方に立ったとき、人生の芯が決まります。」
葛原先生は、次のようにコメントされました。「地獄の底を打ち破った人間は強いです。こわいものはもうないからです。ドン底から上に昇るしかありません。私たちが背負っている『重い荷物』を下ろすには、過去は完了したのだと、『前後裁断』してしまうこと、そして今を生きることです。」かつて、宇治別格本山で指導された榎本恵吾先生は『過去の成仏』と言われました。それは過去はそれでよかったのだと納得する。そうすれば過去への思いは消えていきます。それを妨げているのは、これしかないという自己限定です。その殻を破るのが、『人間、神の子、無限力』の自覚です。」(そのあと、先日の繁栄講演会での斉藤啓一先生のご講演に言及され、「人を愛すること、感謝することは素晴らしい。ああ、人間は素晴らしい。」と讃嘆されました。『七宝の塔』12月号を是非読んで下さい。)
葛原先生、ありがとうございます。 (文責・汲田克夫)